「君を離したくはないのだよ、頼久。君にどう思われようと構わない。私を意地悪な男と思うがいい」 いつもの退廃に曇る友雅の目ではなく非情な悦びを得た目で微笑している。 「私はこれから左大臣の所へ許しを請いに行ってくる」 友雅は覚悟を決めた背中を見せ、部屋から出て行った。 ◆ 貴族と武士。 それ故頑なに心を許さない頼久を友雅は屋敷に閉じ込めてまでもその心を砕き奪おうと思った。 私は優しくなどないよ。 私を好きでなくとも好きだと言わせるまで君を追いつめることにしたから。 ◆ 私のような武士に友雅殿をお慕いすることは許されない。 それがあなたは分らないのですか。 あなたは残酷な方だ。 痛みや苦悩よりもあなたの思いに私が耐えられないのを知っている。
相変わらずコテコテのシリアスですねー。 友頼はほのぼのとしたカップリングだと思っていたのですが、最近それに違和感を感じているのです。 ほのぼのになる前は友雅の隠し持っている残酷さで頼久を落としたんじゃないかって。 本来真面目で頑な頼久ですから素直に好きですとは言わないでしょう。 苦しんで出した結果であればこそ絆も深い。 友雅さんはああ見えて結構根は野獣です。
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