翡翠が私の身体を見たいと言う。
いつも見ているのにどうして今日はじらすのか。
早く唇に吸い付きたい。
痛いほど強く抱きしめたい。
その時がすぐ目の前に来ていると思うだけですでに身体の芯が期待で膨らんでしまった。
そのようにゆっくり見ていないで早くこの尻を押し広げてくれ。
あなたの舌がその奥を押し開ける何とも言いがたい快感を身体が思い出す。
今まで幾度他の男たちがそうしたろう。
だが胸の奥底を掬い上げかき乱す悦びは翡翠と会って初めて知った。
救われたのだな、翡翠に。
「もういいではないか、翡翠!」
「ご馳走を前にしてそろそろ私も限界だ。やはり見るより触れる方がいい」
「言い出したあなたが何を言う」
こうして卍固めの夜は始まった。